!important #03 -コミュニケーションで決める制作フローの良し悪し- を開催しました
2017年2月11日(土)に中洲川端にあるアクア博多 A会議室で第3回目となる「!important #03 -コミュニケーションで決める制作フローの良し悪し-」を開催しました。
全国的な大寒波で開催が危ぶまれました
前々日から全国的に大寒波に見舞われ公共交通機関に影響が出たため、急遽参加できなかった方もいらっしゃいました。参加を楽しみにされていた方には大変申し訳なかったですが、出演者は全員福岡入りすることできたので、告知の通り開催しました。
デザイン工数を稼ぐための配色コミュニケーション
大阪で企業・店舗のホームページ制作・コンサルティング事務所「フォルトゥナ」を営んでいる坂本邦夫さん。
「配色の第一人者」と言われている坂本さんのセッションでは以下のようなことを教えてもらいました。
- 配色はデザイナーの仕事ではない
- 悩んでいるうちはデザイナーを動かさない
- 情報を伝えるための手段として「配色」がある
- 色で何をやるべきか?(カラーブランディング)
- 無駄なデスマーチを起こさないために「わかるまで聞け!」
- デザイン前に15分頑張ればデザイン工程は少しラクになる
ただし、クライアントとのコミュニケーションにおいてこれで解決!という秘訣はないので、地道につめていくことが必要になるということでした。
ウェブ配色ツール Ver.3をリリース
坂本さんは2月20日に「ウェブ配色ツール Ver.3」を発表されています。
制作の現場でクライアントと配色の話をするときに使ってみてはいかがでしょうか。
セミナー冒頭で「冬将軍と呼ばれる経緯」を説明する坂本さん。
フリーランスデザイナーとクライアントとの付き合い方
大分と東京の2拠点で活動されているよつばデザインの後藤賢司さん。
ウェブ業界あるあるから話がはじまりました
ネガティブな「あるある」
- 見積もりの時や、下手したら納品後に値切られる
- クライアント要求がどんどん増えて行く
- 納品までのスケジュールがタイト
- 営業やディレクターと噛み合わない
- クライアントと直接交渉ができない
参加者も「あるある!」と頷いていました。
逆にこういう場合はうまくいくというポジティブな例もあげてくれました。
- 制作側が良かれと思ってやった作業に感謝をしてくれるクライアント
- 賢いクライアント
- 担当者が案件に対して決定権を持っている
確かにこういうクライアントだとうまく案件が進むことが多いと感じます。
後藤さんのセッションで耳に残っている言葉はこちら
お客さまは神様。しかし、私も神だ!
この真意としては
「クライアントとの「Yes」「No」が言える関係づくり、めんどくさいことほど最初にちゃんとやる」ということです。
結局、クライアントと良好な関係を構築することで仕事がスムーズに進むようになります。
そのほかにもこのようなお話を聞くことができました
- 仕事が入るクリエイターは困った時に見つけてもらえるポジションにいる
- 早く ・ 安く ・ 確実に このうち2つを選ばせることで価格が決まって来る
- 実力と評価は比例しない
どの話も会社に勤めている方、フリーで活動されている方どちらにも当てはまる内容だったのではないかと思います。
ちょっと時間が余ったからということで、実際に契約する前に問い合わせをした方へ見せる資料が圧巻でした。
後藤さんは「問い合わせをくれたお客さんに、ウェブ業界の動向をスライドで30分から1時間くらい説明する」とのことです。
これには参加者も驚いていたようです。
後藤さんが!important #03 で使用したスライドとともにブログで解説もしてくれています。!important #03 に参加できなかった方もぜひご覧ください。
「時間が余った!」ということで急きょ見せていただいたスライド。
このスライドが欲しいと思った参加者も多数いらっしゃったはず。
クライアントの満足を引き出す、コミュニケーション術
ソロセッションのトリは、Facebookライブ配信「ザ・ディレクション」をおこなっている、東京の株式会社デスクトップワークス 代表取締役 田口真行さん。
田口さんといえば「参加者を巻き込むプレゼン」の印象が強いですが、今回も参加者を大いに巻き込んでセッションをおこなってくれました。
百人一首をモチーフとしたスライドも印象的でした。
話す順番を参加者が決めるという斬新なスタイルのプレゼン。そのテーマに沿っておこなうワークショップ。全てが「田口流」で参加者の心をガッチリ掴んでいました。
「は」「か」「た」と「博多(はかた)」の頭文字を取って、セッションは進みます。
- 「は」ばを拡げる!発想エクステンション
- 「か」いけつへの糸口を示す!提案アプローチ
- 「た」ちきれトラブル!先読みマネジメント
※参加者が順番を決めたため、「か」「は」「た」の順ではおこなわれました。
以下のような内容が盛り込まれてました。
- クライアントはウェブサイトを手段としてもたらされる効果に投資をしている
- ペルソナが大事ではない、ペルソナという指標を持っていることが大事
- 点ではなく線で考える
- アイデアマンは常にアンテナを張り巡らせている
- マインドマップをみんなで書くと面白い
- トラブルが起こっちゃうだろうな…という予測を立てる
- クライアントの期待に応えつつ、期待を超える提案をするように心がけることが大事
たちきれトラブル!先読みマネジメントのワークショップで使った付箋
いままで遭遇した「やばいトラブル」「そうでもないトラブル」を参加者に書き出してもらいました。
「やばいトラブル」の数が圧倒的に多かったのが印象的です。
「そうでもないトラブル」は忘れてしまうんですかね…。
田口さんもスライドを公開されています
ぜひご覧いただいて今後のお仕事に取り入れてください。
!important #03 開催3日後にフォローアップ特番が配信されました
スライドと合わせてご覧いただくとより理解を深めることができると思います。
パネルディスカッションはFacebookライブで配信しました
!importantでは初の試みとなる 「ライブ配信」。
事前に募集した「お題」に対して、お三方がそれぞれの見方で答えていくという進め方でおこないました。質問をお寄せいただいたみなさまありがとうございました。
サムネイルだけ見るとちょっと謝罪会見ぽく見えてしまいますが、出演者のキャラクターが際立った形になりました。リアルタイムでも多くの方にご覧いただけたようでありがとうございました。
クリエイティブセンター福岡からエモゼミのLT
!important #03 の運営にも協力いただいた、クリエイティブセンター福岡の栗谷幸助さんが、翌週18日に開催された「エモゼミ」の案内でLTをおこなってくれました。
ほぼ毎月開催するエモゼミは今後、福岡のクリエイティブに関わる人に、大きな影響を与えてくれるのではないかと思います。
エモゼミの情報はこちらから
次回の第3回は3月5日(日)に開催されます!
当日のTwitterまとめ
開催当日にたくさんツイートしていただきました。
そちらを出演者の後藤賢司さんにまとめていただきました。ありがとうございます。
運営にご協力いただいたみなさま
大変ありがとうございました。
!important #03 参加レポートを紹介
多くの参加レポートを書いていただきました。
ありがとうございます。
次回の!importantは6月3日(土)に開催決定
次回の!important #04 のテーマは「アクセシビリティ」でおこないます。
詳細や申し込みはまだ始まっていませんが、ぜひみなさんご参加ください。
出演者決定
- 植木 真さん(株式会社インフォアクシア 代表取締役)
- 伊原 力也さん(株式会社ビジネス・アーキテクツ シニア・インフォメーションアーキテクト)
- 澤田 望さん(SAWADA STANDARD DESIGN デザイナー)
- 神森 勉さん(株式会社KDDIウェブコミュニケーションズ)